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日本年金機構のサイトでは経過的加算、
ねんきん定期便では経過的加算部分、
社労士試験のテキストでは経過的加算額、
年金事務所で受け取れる年金見込み額では差額加算、などと呼ばれている。
経過的加算額の計算
60歳以降に受ける特別支給の老齢厚生年金は、定額部分と報酬比例部分を合算して計算します。65歳以降の老齢厚生年金は、それまでの定額部分が老齢基礎年金に、報酬比例部分が老齢厚生年金に相当します。しかし、当分の間は老齢基礎年金の額より定額部分の額のほうが多いため、65歳以降の老齢厚生年金には定額部分から老齢基礎年金を引いた額が加算されます。これを経過的加算といい、65歳以降も60歳からの年金額が保障されることになります。
https://www.nenkin.go.jp/service/yougo/kagyo/keikatekikasan.html
令和4年度の定額部分の計算式
定額部分とは、特別支給の老齢厚生年金の計算の基礎となるものです。
定額部分が受給できる方について詳しくは、「特別支給の老齢厚生年金」をご覧ください。
厚生年金の加入期間に応じて決まるもので、計算方法は次のとおりです。定額部分の計算式(令和4年4月分から)
1,621円 × 生年月日に応じた率※1 × 被保険者期間の月数※2※1 生年月日に応じた率(定額単価)については「年金額の計算に用いる数値」をご覧ください。
※2 昭和9年4月2日~昭和19年4月1日生まれは444月、昭和19年4月2日~昭和20年4月1日生まれは456月、昭和20年4月2日~昭和21年4月1日生まれは468月、昭和21年4月2日以後生まれは480月を上限とします。なお、定額部分は上限の被保険者期間を超えた場合、上限の被保険者期間で計算することになりますが、報酬比例部分は上限の定めがないので加入した被保険者期間に応じて年金額を計算します。
https://www.nenkin.go.jp/service/yougo/tagyo/teigakububun.html
また、生年月日が昭和26年4月1日以前の方は、40歳(女性と坑内員・船員は35歳)以降の厚生年金の被保険者期間(共済組合等の加入期間を除く)が、生年月日に応じて15年から19年あれば、240月未満であっても240月として計算します。
定額部分の単価は以下の通り。

令和4年度の基礎年金の満額は777,800円。
例題①
Aさん(昭和32年4月2日生まれ)の公的年金の加入歴は下記のとおりである。 ・昭和52年4月~平成9年3月:国民年金(第1号被保険者) ・平成9年4月~令和4年3月:厚生年金保険 Aさんの経過的加算額を計算せよ。
Aさんの場合の経過的加算額の計算は、
定額部分
1,621円×1.000×300月=486,300円
老齢基礎年金(厚生年金加入分)
777,800円×240月/480月=388,900円
定額部分-老齢基礎年金(厚生年金加入分)=486,300円-388,900円=97,400円
ということになろうかと思います。
例題②
Bさん(昭和32年4月2日生まれ)の公的年金の加入歴は下記のとおりである。 ・昭和54年4月~平成31年3月:厚生年金保険 Bさんの経過的加算額を計算せよ。
Bさんの場合の経過的加算額の計算は、
1,621円×1.000×480月-777,800円×456月/480月=778,080円-738,910円=39,170円
また、Bさんは、平成31年3月の退職時点で老齢基礎年金がまだ満額ではないので、
あと2年国民年金に任意加入すれば、老齢基礎年金を満額にすることができる。
すでに厚生年金保険に480月加入したので、これ以上働いても経過的加算額は増えないが、
報酬比例部分を増やすことはできる。
自分の年金額が知りたい方へ
ご自身の年金額が知りたい方は、年金事務所で見込み額をお尋ねになるか、ねんきんネットで試算をしてください。